メシアン音階でリトミック

大城依子先生のリトミックピアノ演奏法の研修での学びより。

「メシアン音階」って、一般にはあまり知られていないかと思いますが、フランスの作曲家、オリヴィエ・メシアンが提唱した、長調・短調、どちらでもない、無調な感じの音階です。

通常のピアノ曲ではあまり出てこない、聴くとちょっと難しい感じのする音階かもしれません。

メシアン音階の中でも、特に「コンビネーションディミニッシュ」という、半音、全音、半音、全音、と進んでいくスケール。

ちょっと不穏な雰囲気とか、感情を特定したくない時、不思議感、壮大な感じを出したい時、情景描写をしたい時など、映画音楽の作曲ではけっこう使うのですが、それがリトミックにも応用できるのです。


子どもだからといって、いつも単純な長調の音楽を弾けばいい、のではないということ。

子どもだからこそ、いろいろな色彩の音楽に触れさせることが大切だということ。

また、長調の単純な音楽では恥ずかしくて動きづらいところを、色彩感のある音楽だと、逆に自由に動きやすい、ということ。


そして、子どもたち自身が即興演奏するのにも、この音階、使えてしまいます。

手のポジションで、右手、左手で役割を分けてしまえば、意外と片手で、ポジション移動なく弾けてしまうんです。

黒鍵、白鍵の場所を覚えて、そこから指を移動させなければ、意外と難しくなくて。

難しくないのに、難しい感じの音楽が弾けてしまうって、楽しいですね。